怪談動画
動画要約
ホラー界の新星・背筋さんが、デビュー作『近畿地方のある場所について』の映画化を機に、自身のバックグラウンドと「恐怖」への持論を語ります。霊感はないと語る背筋さんですが、幼少期の動物園での衝撃的な光景が「お風呂への恐怖」に変換された実体験や、実家が寺である環境から得た「呪物」への視点は独特です。友人の挑発から始まった執筆活動の裏側や、ネット上の不気味な書き込みを深掘りした創作秘話も披露。また、友人から聞いた「1mmずつ成仏する幽霊」という奇妙な怪談を通じ、解決策さえも「パワー系」な人間心理の面白さを浮き彫りにします。メディアごとに異なる恐怖の仕掛けを解説する、知的でスリリングな対談です。
怪談タイトル
- 子供の頃の実体験
- 小説を書くきっかけ
- 離れの家の心霊現象
- 実家はお寺
子供の頃の実体験
幼少期、天王寺動物園で酔った男性がチンパンジーに投げ飛ばされる凄惨な現場を目撃。そのトラウマから「お風呂にチンパンジーがいる」という独特の恐怖を抱くようになります。しかし後に親から「事件前から風呂を怖がっていた」と告げられ、脳が正体不明の恐怖に「チンパンジー」という具体的な名前を付けて処理したのではないかと分析。恐怖に対する人間の防衛本能を象徴する、非常に興味深いエピソードです。
小説を書くきっかけ
元々ホラー好きで批評をしていた際、友人に「口だけなら自分でも書けるのか」と挑発されたことが執筆の原点です。処女作の題材は、ゲーム掲示板に執拗に貼られていた「特定の住所とフルネーム」という実体験。検索して見つけた不気味なSNSや、ストリートビューに映る廃屋のような一軒家の記憶を足がかりに短編を執筆しました。この正体不明の違和感を突き詰める手法が、後のヒット作のスタイルへと繋がっています。
離れの家の心霊現象
友人の旧家にある離れで、物が飛ぶなどの激しいポルターガイストが発生。霊能者は「激怒した女がいる」とし、毎日一輪の花を供えれば「1日1ミリずつ」上昇し成仏すると助言します。しかし一度でも忘れると一気に元の場所へ落下するという非情なルール。最後は、退院してきた現実主義者の叔父が「花が邪魔だ」と激怒し、離れを建物ごと取り壊すというパワープレイで解決したという、結末の呆気なさが逆にリアルな怪談です。
実家はお寺
実家が寺で父は僧侶という環境ですが、特定の修行や除霊法を教わったことはないと言います。唯一の禁忌は「コっくりさんだけはやるな」という教えでした。また、寺に持ち込まれる呪物で最も多いのは意外にも「日本刀」だという事実を披露。刀は本来人を傷つける目的で作られた道具であり、殺意や念が最も宿りやすいという、僧侶の息子ならではの説得力ある視点で、道具に宿る精神性の恐怖を語ります。
